ガバナー公式訪問「随想録」

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ガバナー公式訪問~随想録~ 《64-17 中頓別ロータリークラブ 8月1日(金) 16:00~20:30》

士別RCの公式訪問を終え、中頓別に向かう。第2分区最後の訪問クラブ。西浦ガバナー補佐のホームグランド。90分ほどかかる道のり。ひたすら森の中を抜けていく。道端には恒例の「熊出没注意」の看板。日付が7月30日。2日前か!ちょっと緊張感が走った。実は熊には一度遭遇したことがある。知床にカラフトマスを釣りに行った時。相泊から船に乗って先端近くにあるペキンノ鼻という岬へ。秘境である。10人ほどの釣りキチと同行。全道、全国各地から来ていた。私は全くの素人。ベテランの友人がガイド。朝3時に相泊を出港し、30分ほどで到着。お盆時期で空が明るくなりかけていた。ビギナーズラック。何故か私が一番最初に釣れた。その後はみんなが好調に釣れだす。その時同行者から熊がいるぞ、との小声情報。脅かすことが一番悪いらしい。すでに100m以内の距離。体長は1.5mくらい。まだ子供なのか。船に戻るには距離がある。そのまま皆で黙視。最短で10mくらいまで接近したが、何事もなく通り過ぎて行った。何故か恐怖心は全くなかった。ベテランの釣師さんが沢山いたせいもあるが、熊の顔に全く闘争心がなかった。それ以来熊を見たことはない。残念ながら、この後道中で熊に出くわす話しには繋がらない。

さて、公式訪問に行く前に中頓別町の情報をホームページで確認。人口が1500人を切っている。かなり少ない。その昔は砂金掘りで栄えたらしい。枝幸町もそうであった。この辺り一帯は砂金が取れた場所だったらしい。まさにゴールドラッシュ。道中に「砂金掘り体験」の看板。時間があれば寄りたいところだ。たぶん川辺で振るいにかけて砂金だけを取り出す作業。ちょっと待てよ。2日前に熊が出没した地域。絶対危ない。時間が無くてよかった。人口の話しに戻るが、中頓別RCの会員数は13名。およそ100人に1人がロータリアン。2500地区はおよそ1,000人に1人。中頓別RCは100人に1人がロータリアン。凄い比率だ。中頓別RCが地域の社会生活、教育、スポーツ、文化、芸術に多大なる貢献をして来たことが伺える。

例会会場の「モトマツダ」に到着。かつて町内のスパーマーケットで町民から愛されていた松田商店が閉店となり、町民で審議した結果、「モトマツダ」とのネーミングで町民の憩いの場、多目的ホールとして再利用。会長幹事会懇談会は30度近くの気温があるので、冷房完備の向かいの稚内信金の会議室で行った。細谷会長、幅田幹事から満面の笑顔でお出迎えを受けた。まずは、町役場に表敬訪問。小林町長が出張で例会からの参加ということで、遠藤副町長と面談。町長、副町長ともロータリアン。星川議長も大島教育長もロータリアン。櫻田商工会会長もロータリアン。政財界が完全な後押しをしてのロータリー運動。相当の地域貢献活動が想像できる。町役場は細谷会長が設計建築した建物。地元の木材を利用し、お洒落な薪ストーブも設置され、北欧風の佇まい。かっこいい。しかしながら冷房が完備されてなく、職員は汗をかきながらの執務。遠藤副町長との面談もみんなハンカチで汗を拭きながら町の経済、人口減少、ロータリー運動のことを真剣に対話。どこに行ってもそうだが、今年のような暑さは経験がないとのこと。温暖化が毎年酷くなってきてまだいるのを肌で感じる。この先地球はどうなってしまうのだろう。釧路市も30度以上を3日連続で観測。史上初の快挙。涼しいが売りの釧路なのに。余談ですが、今年釧路商工会議所で、「COOL STAY釧路」という歌とムービーを制作し、涼しい釧路に避暑に来て!とういキャンペーン活動を実施。釧路あるあるもムービーに取り入れての内容なので、興味ある方は是非見てください!

会場を先程の稚内信金の会議室に移動し、会長幹事懇談会。涼しい!細谷会長は3回目の会長。幅田幹事はまだ入会して1年半たらず。私からロータリーの情報を吸収しようという意気込みで目がギラギラしている。とても意欲的だ。細谷会長から釧路と言えば阿寒の曽我部さんはご存じですかの質問。商工会や選挙の関係で大変お世話になったのこと。またしても釧路人との繋がりがあった。

まずは細谷会長よりクラブテーマ「多様性をもってクラブを活性化しよう」について説明を受けた。多様な活動を企画し、地域貢献や文化活動などのイベントを実施し、会員の興味、趣味を引き出し地域のニーズに応じた活動を行うことで、クラブの存在感を高めたいとの説明。従来の活動にプラスしての奉仕活動。奉仕活動の充実からの公共イメージの向上、そして会員増強の流れ。本筋の流れである。北緯45度夏祭り・しばれ祭り、鍾乳洞祭りへのボランティア活動、姉妹都市の広島県大崎上島町との家族ぐるみの交流、スキー少年団への助成など、私の興味があふれ出る奉仕事業のオンパレード。特に興味を引いたのは、幼・小・中・の一貫教育が始まり、英語教育を特化。研修事業として町として毎年ハワイに子供たちを連れていく。その教育支援をロータリーでも実践したい。本当に凄い。釧路北RCのレジェンド故中嶋嘉昭先輩がよく言ってことを思い出した。ロータリーは「グローバルに物事を考え、そしてローカルで実施する。」中頓別町から世界に通用する人材を育成。まさに平和フェローシップの活動を町で実践。頭が下がる思いがした。一番のクラブの悩みの種である会員増強に関しては、いろいろな角度からのアプローチ方法、衛星クラブの設立の方法などを提案し、これからも一緒に検討していきましょう。この中頓別RCの運動の灯を、もっと燃え盛るよう一緒に知恵を出して頑張りましょうとロータリーの友情を交わした。幅田幹事が真剣にメモを取っていた。素晴らしいロータリアンだ。

会場を向かいの「モトマツダ」に移動し、意見交換会。暑いなか、5人から「ロータリーを楽しむには」のテーマで意見をもらった。みなさんロータリーに対する想い、地域に対する愛情が凄かった。大島教育長からは、「ロータリーに入会して異業種の方と交流できるのが楽しい。奉仕活動をして子供たち、町の人たちの笑顔が何より嬉しい。」長谷川会員からは、「少人数のクラブの良さ。この町に住み続ける以上、まちの形は失いたくない。」櫻田商工会会長からは、「人口1400人、去年生まれた子供が0人。これからどうしていくことがロータリーとして大切なのか。」どれも真実であり、また切実な意見だった。ガバナーとして一律のロータリー活動を指導するのではなく、そのクラブに合った活動を模索し、皆さんのロータリーや地域に対する愛情をどうすれば育んでいくことができるのかを提案することの重要性を学んだ。記憶に残る意見交換会となった。同じ会場で例会を行い、中頓別RCの活性化、元気あるクラブとなるためにどうあるべきはという部分を強調して講演をした。皆さん暑いなか真摯に私の講演を聞いてくれた。本当に感謝です。

会場を近くの居酒屋「侘助(わびすけ)」に移動して懇親会。長谷川釣名人が用意してくれたやまべの天ぷら、甘露煮、おかみさん特性のおくらのわさび漬け、煮物等など郷土料理のおもてなし。どれも最高の味。特にやまべは今までに食べたことがないくらいの美味。調理法にかなり手が込んでいるらしい。釣名人は釣るだけでなく、その加工技術にも匠の技がある。幅田幹事も名人のもと修行中らしい。名人に熊に会ったことはありますかと聞いたところ、一度もないが足跡、糞、鮭の食べ残しはよく見かける。熊は鮭の頭しか食べないことを教わった。熊にとっては身やいくらより頭の方が美味いらしい。ロータリーのお陰でいろいろな人と出会い、そして様々な事を教えてもらえる。人は出会ってなんぼ、話してなんぼだ。またひとつロータリーの楽しさを学ばせていただいた公式訪問となった。

細谷会長、幅田幹事、そして中頓別RCの皆さまの素晴らしい人柄にふれ、またひとつ私のRotary Momentが増えたこと、そして第2分区の5クラブ全ての公式訪問に同行いただきました西浦ガバナー補佐に、心より感謝申し上げ、中頓別RCの随想録とさせていただきます。

ありがとうございました(^^♪